キャリアと事務所について

―― どのような経緯で一新総合法律事務所に入所されたのですか？

修習生の友人から募集をしていることを聞いて、応募書類を送り、採用の面接等を受けて入所しました。また、応募する際に、既に弁護士になっていたロースクールの友人からもアドバイスをもらいました。

採用されるか非常に不安だったので、事務所から内定をもらったときは、本当に嬉しかったです。また、そのときに事務所の募集を教えてくれた友人や、アドバイスをくれた友人には今でも感謝しています。

―― 一新総合法律事務所を選んだ理由は何ですか？

修習時代、ある裁判官から、経験のないまま弁護士になって１人で判断すると間違った方向に進むので、必ず、最初は、経験のある弁護士の下で勉強をするように言われました。

そのため、修習時代の同期から経験がある弁護士を紹介してもらうなどの就職活動をしていました。その流れの中で、友人に当事務所の募集のことを聞きました。複数の弁護士が在籍し、色々な事件を扱っている事務所に魅力を感じて、応募することになりました。

―― 入所後、どのような業務に携わっていますか？

賠償事件、離婚事件、債務整理及び相続後見事件などを多く扱っています。

しかし、それ以外にも、入所１年目から、様々な事件を経験する機会をあたえられました。

障害年金不支給決定取消請求事件、性同一性障害を抱えている被害者の代理人、裁判員裁判、ＤＶＤ作品の販売停止等、弁護士になる前は、想像したこともない事件を経験することができました。

当事務所は、色々な事件を経験させてもらえるのが、大きな特徴だと思います。また、弁護士数が多いので、難しい事件や経験がない事件でも、複数の弁護士で担当し、事件処理に困ったときには、日常的に他の弁護士に相談できる環境にあります。

仕事のやりがいとチャレンジ

―― 最もやりがいを感じる瞬間はどんな時ですか？

様々な事件を経験し、その仕事が終わったときにやりがいを感じます。

当事務所は、多数のお客様からの様々な内容の相談がある事務所です。
弁護士の専門化を図っているので、各弁護士には、経験を多く積んでいる意味で、専門分野はあると思います。

しかし、それだけでなく、顧問先、一般相談を含めて、日々、多数の相談がある事務所のため、専門分野だけでなく、色々な事件を経験できます。

忙しさもありますが、事件が終わったときにやりがいも感じます。

―― 印象に残っている案件について教えてください。

交通事故により、寝たきりの重い後遺障害が残った事件や、数年間にわたり子供の親権を争った事件など沢山あります。

事件内容で印象に残っているというよりも、依頼者やその家族との関わりの中で、将来の選択を一緒に悩みながら考えたことが印象に残っています。
事件の性質上、上手くいくことも、上手くいかないこともありますが、弁護士として、依頼者の生活が、劇的に変わっていく場面に立ち会うことの重みを感じます。

―― クライアントのために心がけていることは何ですか？

レスポンスを早くすることや、裁判所への書面の提出期限を守ることなどです。当たり前のことかもしれませんが、担当事件数が多くなると時間がなくなり、当たり前のことが当たり前ではなくなるので注意しています。

また、事件の大小を拘わらず、依頼者にとっては、重要な問題だから弁護士に相談しているので、その苦しみを理解しなければならないと思います。

経験が浅い頃は、弁護士として法的な助言を考えることで精一杯でした。
しかし、経験を積むと、同じことを伝えても、自分の苦しみを理解してくれた弁護士の助言なのか、そうでないのかで、依頼者の受け取り方が違うと感じるようになりました。

弁護士が客観的に物事を把握しないと事件処理が上手くいかないので、バランス感覚が必要だと思いますが、依頼者には、法的助言をもらうことと同じくらい、自分の苦しみを理解して欲しいという気持ちがあると思うようになりました。

「DX・AI」に関する取り組み

―― ITなどを導入した業務の中で、どのような変化や利点を感じましたか？

当事務所は、最先端の技術を取り入れることに積極的な事務所だと思います。

私が、入所した以降、より便利なデータ管理システムに何度か変更しています。最新のシステムを導入することで、相談受付、過去の事件の検索などの業務の効率化を図ることができました。

また、当事務所は、複数の県に事務所があるので、事務所が一体として働くために情報共有が重要になります。IT化の導入により、各事務所間でも、非常に容易に情報共有ができるようになりました。
全ての弁護士にパソコン、iPad、携帯電話等の機器を支給し、研修や勉強会を開いて知識を習得できる環境にあります。また、コンピューターに詳しい事務員を採用しているので、弁護士に分からないことがあっても、助けてもらえます。これらの事務所による取り組みは、弁護士が業務を円滑に進めるために非常に役立っています。

―― 弁護士でDXやAIを活用することに対して、どのような可能性を感じていますか？

最先端の技術は、慣れるのに時間もかかりますが、慣れると非常に便利になります。DXやAIを最初に導入する際には、今まで経験がないことを導入するので、最初は抵抗感もあるのですが、時代の流れがその方向で進んでいるならば、そのやり方を覚えて可能性が広がるように努力していく必要があります。

新しい技術を１人で学ぶのは大変なので、それらに詳しい弁護士や事務員に教えてもらいながら、知識を習得できる職場環境はありがたいと感じています。

ワークライフバランスと成長

―― 仕事とプライベートのバランスはどのように取っていますか？

新人の頃は、ワークバランスの取り方がよく分からず、平日、夜遅くまで仕事をしたり、休日も自宅に仕事を持ち帰ったりしていました。

しかし、先輩の弁護士から、オンとオフの切り替えができないと仕事の効率が上がらず、良くないと教わりました。それから徐々にオンとオフの切り替えの重要性を認識できるようになりました。

今現在も、完全にオンとオフの切り替えができているわけではないですが、仕事から離れて休むことも心身の健康を保つために重要で、仕事の一つだと考えられるようになりました。

―― 事務所内でのサポート体制やチームの雰囲気について教えてください。

弁護士数が多いので、事件処理に困ったときに相談できる環境にあります。

また、新人研修は勿論のこと、定期的に交通事故勉強会、離婚勉強会、後見勉強会なども開いています。

また、毎月、各事務所をネットで繋ぎ、全体会議や弁護士会議があります。月１回の弁護士会議では、お昼ご飯を食べながら、日々の業務で分からないことを他の弁護士に質問できるので、１人で悩まずに事件処理の方向性を検討することができます。ざっくばらんに話ができるので、疑問点の解決のきっかけを発見することができます。

―― 自分自身が成長を実感できた瞬間を教えてください。

経験を積むことで、お客様からの質問にスムーズに答えられたときです。お客様からの質問は、本や判例に記載されている質問ばかりではないので、経験を積まないと分からないことも多いです。お客様の疑問点に直ぐに答えられたときには、成長を実感します。

また、先輩の弁護士から、事件を任されるようになったときも、成長したから、事件を任せてくれたのかなと感じました。

未来の同僚へのメッセージ

―― 弁護士として成長するために、大切にしていることは何ですか？

弁護士は、失敗と経験を繰り返しながら、成長していくと考えています。

上手くいかないこともありますが、それを反省しながら、次の仕事に取り組まないと前に進めないです。
私も、事件が終わったときに、事件の結果や依頼者の言葉を振り返って、自分に足りなかった点を反省し、経験を積んできました。同じ失敗を繰り返さないようにして、弁護士として成長していきたいと思います。

―― どのような志を持った方に、一新総合法律事務所で働いてほしいですか？

色々な事件の相談があるので、勉強しながらどんな事件でも積極的に取り組む人は尊敬しますし、この事務所で働くことに向いていると思います。

また、事務所全体の弁護士と事務員の数が多いので、人間関係を上手くできることは大切かもしれません。また、トラブルを抱えた人が相談に来るので、弁護士も事務員も過度にストレスを抱えると仕事ができなくなります。心身の健康に配慮して生活する必要があると思います。

―― 未来の同僚に向けたメッセージをお願いします。

当事務所は１９７８年に設立されて、多くの弁護士と事務員が、何年もかけて経験と知識を引継ぎ、事務所の歴史を積み重ねてきました。
弁護士の仕事は大変ですが、当事務所には経験のある弁護士が多数在籍しているので、切磋琢磨しながら、日々学ぶことができます。

また、事務所全体として弁護士と事務員の人数は多いですが、各事務所の人数は限られているので、アットホームな側面もあります。
各事務所の弁護士と事務員が協力して、お客様の問題の解決に尽力すると共に、事務所全体としても、協力し合いながら、仕事に取り組んでいます。

法律事務所で働くことには期待と不安があると思いますが、当事務所は、色々なサポート体制がありますので、働いていくには最適な職場環境だと思います。