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新旧理事長対談

一新総合法律事務所の未来を語る~
新旧理事長対談

和田光弘 × 今井慶貴

2024年8月、弁護士今井慶貴が一新総合法律事務所の新理事長に就任いたしました。
今回は、前理事長で現在顧問の弁護士和田光弘と、新理事長の弁護士今井慶貴に、事務所の今後について聞きました。

事務所の現状と、理事長を退任された後の業務について教えてください。

和田
前理事長から理事長職を引き継いでから、約10年が経ちました。
この間、新潟県内だけではなく、弁護士の人材確保と育成、事務所の将来を考えて、東京や長野・群馬に拠点を開設してきました。今年でちょうど70歳になるので、事務所の規定で理事長の役職は定年となります。
今後は顧問という立場で仕事は続けていきますし、もちろんアドバイスや意見を求められれば答えますが、意思決定には加わりません。
新しい事務所のあり方は、今の状況を土台にして、新理事長である今井弁護士を中心として考えていってもらいたいと思っています。

事務所の課題や、将来の展望を教えてください。

今井
私は2000年から弁護士をしており、弁護士法人設立時から事務所の運営に参加してきました。今後も何かを新しく抜本的に変えるということはなく、組織化している事務所だからこそ提供できるサービスを提供していく、というスタンスで臨んでいきたいと思っています。
今後取り組むべき課題としては、認知拡大とAIの活用が挙げられます。
これまでも、事務所のことを知ってもらうために、Webマーケテイングを中心として認知拡大の努力は続けてきましたが、今後も色々な人に事務所を知ってもらうための努力は続けていきたいと思っています。
また、世界的にAIの普及が進んでいますが、それは法律業界においても例外ではありません。AIを活用したリーガルテックに関する様々なサービスが提供されています。これらは契約書のチェックや文書作成に活用できるものなので、今まで人間がやってきたものをさらにブラッシュアップできるよう、積極的に活用していきたいと思っています。

顧問サービスに関して、大切にしていることは何ですか?

和田
一新総合法律事務所の前身である「新潟第一法律事務所」は、弁護士として「普通に暮らす人々の幸せに尽くす」をモットーに、個人が抱える問題を中心に取り扱っていました。そのスタンスは今も変わりませんが、事務所を組織化していく過程で、中小企業の人たちからも信用してもらえる事務所でありたいという思いから、顧問サービスを拡大していく方向になりました。
弁護士を知らない人であっても、きちんと信頼関係を築いて対応していく、それは個人であっても法人であっても変わりませんし、今後も弁護士を信頼してお任せいただけたらと思っています。
今井
気楽にご相談いただけるよう、電話やメールでの相談にも対応していますが、とにかくスピード感をもってレスポンスを早くすることを心がけています。
あとは、昨今特に法律を適用して解決できないような問題、例えばハラスメントの問題など、法律は関わるものの、「法律がこうだからこう!」という単純な解決ができない問題が増えており、人間同士の問題なので、こういうスタンスで対応したほうがうまくいきますよ、といったアドバイスをすることが非常に多くなっています。
企業法務においては、原則や原理をベースにして、それぞれの判断で合理的に説明できることを実行していくことが重視されていますし、「法律がこうだからこう!」というものでは良い解決にはならないと思っていますので、法律を当てはめるだけでは解決できない問題に対して、法律を基盤にしてどう対応すればよい解決に至ることができるのか、そういったアドバイスができる点を強みにしていきたいと思っています。

今井弁護士はとにかくレスポンスや判断が早いという印象があります。

今井
和田先生が早さを意識して仕事をされているのを見ていますからね。それに少しでもあやかりたいと思って努めています。また、判断を早くできるというのは弁護士の業務において大切なことだと思いますし、判断を早くできるように日々努めています。

和田弁護士から見て、今井弁護士はどんな弁護士ですか?

和田
論理的で極めて整理が上手で、説得力のある文章を書ける弁護士だと思います。あとは先の展開を読むのが上手ですね。

一般のお客様に対して、今後何か強化していきたい、
強みにしていきたいところはありますか?

和田
離婚なら離婚、交通事故なら交通事故など、専門性を求められているのは間違いないので、そこに対して的確に応えられる能力をそれぞれの弁護士が身につけていく必要があると思います。
各弁護士が得意分野を身につけることで、いただいたご相談に対して、その内容であればこの弁護士が得意なので安心して任せてくださいと言える、要望に応えられる、そこを強みにしていけたらと思っています。
今井
当事務所は企業法務、家事、事故賠償など分野ごとに専門チームを設けており、個人を対象としたサービスは引き続き注力していきます。
専門性に関して言うと、専門性が求められているのは間違いないのですが、他方である程度幅広く物事を知っていないと、専門的な分野でも解決できないことがあります。例えば事業承継に関する問題では、会社法は当然ですが、相続や税法を把握していないと適切なスキームが作れませんし、親子兄弟の話なので、人間のことがわからないと適切な対応ができません。
したがって、各弁護士が専門性を高めていきながら、ある程度幅広さも持ちながら業務を行う必要があると思っています。
また、当事務所は訴訟事件については、40年以上蓄積されてきた経験がありますので、汎用的な能力として、訴訟に強い事務所にしていきたいと思っています。

「訴訟に強い」と言えるポイントはどのようなところでしょうか?

和田
これは全ての法律事務所で共通して言えることですが、紛争の解決というのは、法廷での判決やその他手続きの結果を重視せざるを得ません。その前提として、訴訟における裁判官の判断はどうなるかという見込みを立てられる能力が無いと、訴訟前や手続き前の解決を良い方向へ導けません。
そして、訴訟や法的手続きの中で弁護士として一番大事なのは、きちんと裁判官を説得できるということです。そのためには、情報の量や法律の解釈は当然のことですが、地道に事実関係を整理して、証拠調べに備えて、裁判官はこういうところがわかればこういう風に動くだろうという判断能力を持っている必要があります。そういう職人的な技術を身につけないと、裁判で強いとは言えません。
裁判官を説得できる能力を持っていることが、訴訟に強いということだと思いますね。

一新総合法律事務所のクレドの中で「私たちは、時代の一歩先を行く事務所であり続けるために、常に視野を広く持ち、日々研鑽に励みます。」とありますが、今後はどのような点で一歩先を行く事務所になりたいと思いますか?

今井
先程、今後はAIを活用していきたいと言いましたが、時代は変わっても、弁護士の仕事が人間同士の問題を解決する仕事であるという点は変わらないので、AIを活用しながら、AIができないことをやっていくことが求められていると思います。
その時代で求められているものを適切に把握して、それを提供していくということが、ずっと変わらぬ課題、目標であると共に、時代の一歩先を行く事務所であり続けるためのポイントであると思っています。
和田
当事務所は、比較的早い段階で顧客管理システムやチャットツールを導入して、IT化・ICT化を進めてきたと自負しています。
これからはもう一つ上の、先ほど今井先生が言っていたようなAIをどういう風に弁護士の業務に組み込んで活用できるかというところがポイントになると思いますね。弁護士個々人が活用できるようにならなければ、仕事の時間がかかるわけなので、そこがうまくできるかどうかですね。

最後に皆様へのメッセージをお願いします。

和田
私たちとしては信用を第一に考えているので、信頼関係を基礎にして発展していきたいと思っています。一緒にやっていきましょう。
今井
個人でも法人でも、どういう行動をとったら良いのかわからないという悩みがあってご相談いただくわけなので、問題点を整理して、選択肢などをわかりやすくお伝えして、一緒に物事を決めていくお手伝いをしていけたらと思っています。
何かお困り事がありましたら、当事務所までお気軽にご相談ください。